私の兄は、30歳の時に自殺をして他界してしまった。
そんな兄は、うつ病だった・・・・そして、その日は突然やってきたのだった。
私たちの父は、とても厳しい父で
「勉強しろ、勉強しろ」
「大きな会社に入らないと生きていけない」
などと、勉強の嫌いな私たちに厳しく怒っていた。
だからと言って、勉強を見てくれるわけでもなく・・・・
早い時間から、お酒を飲んで酔っ払って暴れるので、私たちは早く寝ていた。
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そんな中でも、私は要領も良くなんとかやっていたのだが・・・
兄は違っていた。父に反抗することもなく父の言うことをよく聞いていた。
だが、今になってわかるのだが・・・兄は、ADHDで発達障害だったと思われる。
そして、LD障害もあったに違いない。
勉強もあまりできなかったが・・・なんとか、高校までは行った。
不注意による失敗も多く、父からはいつも怒られていました。
その後、父の言われるままに歯科技工士の専門学校に行った。
しかし、究極に不器用だった兄にはついていけるはずもなく途中で挫折してしまった。
次に行ったのが、料理専門学校・・・・もちろんここでも挫折・・・・
だったらと、声優のアカデミックに入ったのだが・・・これまた挫折・・・
兄は、高校を卒業して一度も職に就くことはなかった。
そんな兄は、心療内科に通うようになり「重度のうつ病」と診断された。
だが、そこでも父は「怠けているだけだ」と兄を責めたくった。
兄はなんとか職につこうと、とある有名な工場の面接を受けようとした。
その前日・・・・・
兄は、リストカットをした。
その時、兄といろいろ話をした。
弱い自分を一生懸命にさらけ出した。
「あ~兄はがんばっていたんだ~」と改めて感じました。
「もう~いんだよ~楽に生きて」とその時初めて気が付いた。
それからの兄は、穏やかに時が過ぎて行った。
「うつ病」という病気は完治はせず、波があり良かったり悪かったりするのだが・・・・
30歳の時・・・・
母が洗濯物を畳むのを手伝って、「今までありがとう」と言ってマンションのベランダから飛び降りました。
最後は、静かに自らの命を絶ちました。
私たちは、そんなことも気がつきもしませんでした。
後で知ったのですが、「うつ病」の自殺は、下手に調子に良い時の方が行動力があり
「治ってきたかな?」と頑張っているときが一番危ないそうです。
もし、自殺を考えている人がいたら・・・・
もう一度考えてほしい。
「もっと楽な生き方をしていんだよ~」
周りと比べる必要なんてないし、なんとかなるもんだよ。
自殺なんて、まわりも不幸にするだけだよ。
何もしなくてもいいんだよ。
眠れなければ薬もある。
苦しければ病院に行ってみよう。
あなたは、がんばりすぎているだけだよ。
うつ病は、弱い人がなる病気ではありません。
誰でもなります。
そして、心療内科は誰でも気楽に行ける病院です。
私も通っています。
もっと、気楽に行ってみましょう。
最後に、兄がいたから今の私があります。
兄を踏み台にして私は成長してきました。
だから、今はとても感謝しています。
兄に、子供たちを見せてあげたかった。