私が、家を建てたのが17年前のことでした。結婚と同時に、妻の実家に近い場所で駅まで歩いて10分、バイクで3分と通勤にも便利で、飲んで帰っても歩いて帰れる距離に家を建てました。
都心から電車で40分、距離にして30kmの田んぼが多いちょっと田舎に家を建てました。
田舎は、土地が安くて広い。港も近く新鮮な魚も安く、野菜だって都心のスーパーの野菜なんて食べられなくなるくらい安くて美味しいと最高の場所で自慢の家でした。
家も、床延べ52坪とかなり大きな家も建て土地も100坪とちょっとした豪邸を建てました。
ところが、17年が過ぎ大きな問題が浮上してきました。
ちなみに、田舎と言ってもハズや電車もそこそこ通り、ど田舎ってほどではありません。
一応、市ですのでそこまで田舎ではありませんが、私は子供の頃から街中に住んでいたので、十分に田舎という感じがしています。
田舎の良さ
まず、田舎に建てて良かったと思う点は、静かでのんびりしているところです。
今の時代、人口が少ないのでコロナにかかる可能性も少ないのです。
私は、自転車に乗りますが、のんびりサイクリングは信号も少なく気持ちがいいです。
先にも書いたように、魚・野菜も激安でとても新鮮で、野菜嫌いだった私が今では野菜が大好きになりました。大嫌いだったピーマンも肉厚で苦味が少なく生で食べても美味しい。にんじんだって生で美味しい、これから寒くなると白菜やキャベツも安くてとても甘くて美味しいのです。
最初は畑も作ったりしていましたが、結局田舎だと自家栽培して出来た野菜は、その辺で安く大量に売られているので、最近は作らなくなってしまいました。
いちごの季節になるといちごもいっぱいもらえるし、魚だっていっぱいもらったりします。
庭にはウサギや狸が遊びに来たことさえあります。猪も出るので、猪が捕まえられるとお裾分けもいただけるんです。
子供たちも、のびのびと育ちました。
子供が小さい時は、田舎は本当にいいですね。のんびりと自然に触れながらのびのびと育児ができた気がします。しかも、子育てに優しい町だったので、いろいろな施設や行きつけの病院の先生にも小さい時から見ていただいています。
田舎の弱点
もちろん田舎にも弱点はあります。
まず、コンビニがないこと、今は駅とその近くに2ヶ所できましたが、数年前までは1店舗もありませんでした。今でも歩いて10分かかる場所です。今まで3分歩けば何店舗もコンビニがあったのに・・・
スーパーも1店舗で車で行くしかありません。ガソリンスタンドも7km離れています。
家を建ててすぐ、近くに自動販売機が置かれ妻が喜んでいたのを思い出します。
田舎道は暗く、目の悪い私はメガネを持たずに遅く帰ってきたときは怖いです。
そして、都会人が一番気になるのが、カエルの鳴き声です。
都会に住んでいると、車の音や街灯の明るさなんて気にもしなかったのですが、田舎は真っ暗で、動物などの生き物がうるさく感じられていました。もちろん今は全く気にもなりませんけれどね。
あと、年に数回あるのが、人身事故や故障で電車が動かなくなったりした時に運転再開するまで帰ることができないのだ。私は駅から歩いて帰れるので運転再開まで飲んでいればいいのだけれど、一度だけ終電が動かず泊まったこともある。
幸い、私の住んでいるところであれば6,000円も出せば立派なビジネスホテルに泊まれるが、払わなくてもいい出費は大きい。タクシー代がどれくらいかかるかは調べておいた方がいい。
最大の問題
しかし、ここにきて重大な問題が起きたのです。
それは、子供が高校生になろうとしていて、志望校までの交通費がめちゃめちゃかかるということです。しかも、あと3年後には、双子も高校生となり交通費だけで10万円くらいかかることになります。子供たちが高校・大学となると交通費がハンパないということに気がついたのです。
今までは、会社から通勤費を支給されるので気にもしていなかった。
都会の交通費は安いが、田舎の交通費は高く、やはり偏差値の単位高校は都心に集中しているので残念ながら都心に通学しなければならないのだ。さすがに、「勉強しなくていいから近くの高校に行け」とは言えないけれど、平均的な偏差値なので微妙な気持ちになってしまうのだ。
結局、3人とも都心の学校に通学するなら、都心に別荘を借りた方が安いかもしれない。
学費免除より、交通費の補助金出してくれないかな?
あとは、老後はちょっと心配です。もし近くのスーパーが潰れたりしてしまうと買い物はかなり大変になりそうです。
もう一度場所を選べたら
もう一度場所を選べたとしても、きっと今の場所を選ぶだろうとは思います。
理由は、田舎だからプチ豪邸を建てられたし、もし都心なら一軒家なんて買えないから、マンションとかになったと思う。決してマンションが嫌いわけではありませんよ。
田舎だと、土地代が安いし駅近くに一軒家を持てるメリットはあります。
都心のマンションを買うより安かったと思う。本当なら、その浮いたお金を学費として貯蓄していれば良かっただけなのですが、気が付くのが遅すぎました。
でも、子供たちがもっと大きくなって、結婚しても車を止める場所もあるし、子供たちがのびのびと庭で遊んでいたように、孫たちがいつか庭で遊んでくれるのが楽しみです。
家を建てる場所を決めるポイント
やはり、生活活動拠点の近くというのは当然ですが、無理して近くに家を建てても、ローン地獄では流石に辛すぎます。かと言って遠くに住めば、交通費と時間がもったいない。
その両方のバランスを考えておかないと、のちのち後悔することになります。
田舎に住むのであれば、子供たちの通勤費まで考えて、準備しておけば何も心配ありません。
その分の費用を考えて、都心近くに建てるのも一つです。
あと、これだけ厳しくなったのに田舎では飲酒運転をする人が絶えません。滅多に飲まない人なら、駅の近くでなくてもレインコートを着れば自転車やバイクも意外と、傘をさすより楽で苦にならなかったりします。私は駅までバイクで行きますが、飲んでも千鳥足で歩いても15分もあれば辿り着きますが、見るからに酔っ払っている人が、バイクや車で帰っている姿を見ます。
年配の人も多いですが、若い大学生も駐車場代やタクシー代がもったいないからか、飲酒運転をしているようです。自分は気をつけていても、子供たちが飲酒運転をするケースもあると思います。
当然、飲酒運転をして捕まるのは勝手ですが、先日は家の前で朝方電柱にぶつかっていましたが、そんな事故に巻き込まれるのは勘弁してほしいのもあります。
そういう意味では、田舎でも交通の便はいいところにした方がいいです。
せめて、タクシーで1,000円程度で帰れる場所がいいと思います。
あと、娘さんがおられるのなら、街灯があり助けを求められる環境の帰り道を確保できていた方が安心できると思います。
もちろん、都心は都心で酔っ払いも多いし、いろいろな人が住んでいるので安全とは言えませんが、家を建てる場所は、いろいろなシミュレーションをして決めた方がいいと思います。
ちなみに今回、私にとって交通費の心配は出てきましたが、幸いJR駅の近くで助かりました。
やはり、民間のバスや鉄道は定期代が高いので、定期代については大きなポイントになると思います。とは言え、大学生になればバイトさせて自分で払わせたりすれば、高校の3年間だけの話なのでよく、夫婦で話し合って決められるといいと思います。
夫婦でいろいろな未来を想像することを楽しんでください。
そりゃ〜不安なこともいっぱい考えると思います。
でも、いっぱい考えたうえで、どんな結果になってもそれはそれで楽しいものです。
田舎には、自分の経済力に合わせた家を建てられます。賃貸という手もありますが、家を持つと仕事にしても、子供たちにとっても一生の友達もできたりメリットが大きいです。
小さい時からの思い出の場所に、大人になっても帰って来られるし、私自信も17年間の楽しかったこと辛かったことなどの歴史が刻まれている場所となります。
ぜひ、みなさんも自分の人生を、家族の人生を刻むお城を建ててください。