「そんなことしていたら、人には勝てないぞ」
「一番になれ」
「人より先に行きなさい」
私たちは、日ごろ競争社会で生きてきているため、子供に対して
競争社会で負けずに生きてほしいという気持ちから
人より一歩先を行くことを目指した子育てをしがちです。
しかし、それには大きな落とし穴があります。
負けること、失敗することを知らずに育ってしまうということです。
「人に勝つ」という考えを捨てることによって
負けること、失敗することを恐れずに挑戦する力を手に入れることができます。
私たちの目的は、子供たちに対して「人に勝つ」ことを教えることではないはずです。
「その子の最大限の可能性を引き出す」ことのはずです。
その子、その子に能力があり、その能力を無駄なく発揮できる環境を
用意してあげることを優先すべきではないでしょうか?
先走った教育は、ただ単に言われた通りに考えもなく動き
その子を機械的にこなすだけの子どもを育てていることになり
逆に頭を使わない子供を育てることになります。
子どもには、順を追ってそれぞれの世代に学び育てなければならない土台となる能力を
育てないまま、表面的な知識だけを得ていくこととなります。
小学校低学年で、物事をとらえ、小学校中学年で客観視できる力を身に着け、記憶力は
小学校高学年~中学生と言われています。
こうした能力の過程を飛び越え、人より早くやらせようとすることで
結果として本当の力が身につかないまま育つことになります。